フィレンツェに到着し、直ぐに必要な物を買いに街をまわった。目的地の泊まる場所への電車の時間があるので少し急いだ。
まず画材屋へ行き日本では手に入らない画材を買い足した。そして麦わら帽子。
途中、外出以外に履くためのショートパンツを忘れていたのに気付いた。観光客以外が買うような服の店は街外れにあって遠いため、手早く買おうと辺りの土産やを覗いた。が、そこには「ダビデ像」の丁度パンツに履く部分のアップをプリントしたデザインなど、写真を掲載するのもはばかるようなもの(載せてしまった)ばかりだったので買う気になれなかった。
仕方なく買わずにフィレンツェを出て「ファブロ」に向かった。観光客は全く来ない様な小さな田舎の駅。昼間から暇そうに通りを歩いているおじさんに身振りで道を尋ねると、目的地は結構遠いようで(実際4㎞以上あった)、「10ユーロて車で連れってやる」と言う。さすが商売上手だと思ったが荷物が多くタクシーも無さそうなので頼んで乗せ行ってもらうことにした。
古いフィアットのイタリア車て出発。途中から道は舗装されてなくなった。砂煙を上げ凸凹道をガタガタ言いながら、おじさんはそれでもひたすら飛ばしていった。イタリア人は飛ばす。
そしてようやく到着。丘に囲まれた場所。自転車を借りて近くを回った所、描くところには困らなそうな程良い景色に溢れていた。農場なので牛や馬、山羊、鶏などが沢山いる。