考えてみると、自分は昭和55年生まれで64年に昭和が終わった時は9歳だったようだ。今でこそ新興住宅地になり道路と建売用の家やマンションばかりの地元だが、その頃は近くに空き地や雑木林、小さな沼などもあった。
夏 は何をしていたか、地域には三、四クワとり(クワガタ捕り)のポイントがあり其処を廻っていた。その辺りで捕れたのはコクワガタ、ノコギリクワガタ、時々 ヒラタクワガタ(チョウセンクワガタと呼んでいた)それとカブトムシである。メスは角や顎が無いのであまり貴重がられない。オスの立派な顎とピカピカと黒 光りした甲冑のような体がカッコよかった。
今考えるとオスには迷惑な話だが、子供の頃はオスをメインに捕りメスは逃がされていた。黄金色や玉虫色 のカナブンはそれ以下で見向きもされていなかった。やはり虫の中であの堂々とした角や顎があり、ゴキブリのようにカサカサとせせこましく動かない態度がが 他の甲虫と一線を画していた。
虫の話になってしまった。昭和の夏の風景、もう少し考える必要がある。