2023年12月4日月曜日

猿と人間とAIと

 

アトリエの裏山で今日もサルの群れが騒いでいる。


時折、住宅地にまで降りてきて、家の中に入ってしまう事もあり住民からは疎まれている。観光客として見ていた頃は好奇の目のみで観察していたが、実害を被るようになってより好奇の目は多少残しつつ、我々の原始的な本能とも言える縄張り意識が起きてきた。

他方で「これは後の我々の姿なのでは」と薄々思ってもいる。

豊かな食べ物を供給し外敵から身を守る木々のある森を出て、類人猿とし今日まで進化してきた我々。一方で猿は環境と生活を大きく変化させることなく森に残り続けた。

まだAIがそれほど話題になっていなかった2015年頃レイ・カーツワイルの「ポストヒューマン誕生」を読んでシンギュラリティというものについて遥か想像を巡らせていた。我々人類よりすべての面においてより優れた状態になったとき、その者達からにとって我々は人間から見たサルと同じなのではないだろうかと。そして最近予想より早くAIが注目されるようになってきた。

それは近い将来なのか、もっと先のことなのか。その存在から我々の活動が彼らにとって不都合なものであれば、同様に何らかの形で「追い払い」を受けるのか、それとも、もうあっという間に人間など気に掛ける程でも無い存在になってしまうのかな・などとSFじみたことを想像したりもしている。


それはさておき、今日も降りてきてしまった猿の群れを追い払う