期せずして丁度自分の滞在はシエナの一大イベントの「パリオ」の時期に重なった。世界一美しいとされるシエナ中心のカンポ広場で行われ、十数の地区(コントラーダ)対抗で競う競馬大会である。
その熱狂は凄いもので、今日見たプレマッチでさえもカンポ広場は人々の熱気と応援歌で満たされている。
喧騒を離れて公園から時折ここにまで聞こえる応援歌や太鼓の聞こえる街を眺めて描いていた。
ヨーロッパも75年ぶりかの早い熱波が来たらしく暑い。宿の人が先週はもっと暑かったと言っていたので想像もつかない。
イタリアは5年ぶりとなった。何が変わっているのか何が変わっていないのか。インターネットの発達で情報はよく手に入れられる。街の人々の表情の変化や活気などは実際見てみないと分からない。
駅前で抱擁をているカップルや、乗り間違えて反対方向へ行ったバスの運転手に目的の行き先を尋ねた時の面倒臭そうな受け答えに変わらぬイタリアを実感した。
マスクはしている人としていない人が半々だった。
先々週の広島三越の個展が終了して、明後日より一か月ほどイタリア・フランスに制作に行く。
コロナは両国ともに規制を緩和しているが、情報を見ると両国の国柄が分かる気がする。
フランスは「マスクをしなくていいから離れなさい。」
イタリアは「マスクをして近くで話そう。外だったらどっちも要らないよ。」